今、ChatGPTをはじめとするAIの進化によって、
コピーライティングも、マーケティングも、DRMの構築すらも、
「誰でも」「すぐに」「それっぽく」できる時代になった。
でも──それは本当に「意味のある行動」なのだろうか?
単にAIに頼って量産された構造に、思想はあるだろうか?
本当にそのコピーは、誰かの心に届くだろうか?
僕は、そこに強い違和感を持っていた。
たしかに、AIは強い。
DRMの構築は簡単になった。
けれど、構築された“ように見えるだけの仕組み”が増えた分、
そこに“意味”や“意図”が宿っていないことが多くなった。
だから僕は、AIをただ使うのではなく、
「問い」と「思想」に基づいたDRMを構築することに決めた。
DRMとは「構築」である──感情ではなく、仕組みで動かす思想
DRM(ダイレクトレスポンスマーケティング)は、
「集客」→「教育」→「販売」という一連の導線を、
意図と順序を持って設計する“構築型のマーケティング”だ。
これは、ただ「売る」ためのテクニックではない。
むしろ、“受け手に必要な順序で情報を届ける”ための仕組み。
たとえば──
無料プレゼントの設計には、見込み客の「初期の問い」に応える意図がある。
ステップメールは、「信頼」と「欲求」の流れを踏んだ順番で構成されている。
販売の段階では、「すでに納得している人」に対してだけオファーが届くようになっている。
つまり、DRMは「感情で動かすもの」ではなく、
“構造で納得を生むもの”なんだ。
僕にとってDRMとは、
ただのマーケティングではなく、
「自分の問いを、構造として世界と接続する技術」だと思っている。
AIによって「構築」は加速した──でも、“構築力”そのものが求められている
今、AIを使えば驚くほど多くのことが“簡単に”できる。
LP(ランディングページ)の作成
ステップメールの下書き
無料プレゼントのPDF構成
SEO記事の量産
広告コピーのA/Bテスト用出力
──かつて外注していたような“技術的な工程”は、
ほぼすべて、AIと数時間あれば完了できる。
でもここで、ひとつ大事なことがある。
AIは“構築”そのものをしてくれるわけじゃない。
AIは、命令されたとおりに出力するだけ。
構成を考え、流れを作り、届ける相手のことを想像し、
その人に何を、なぜ、どんな順番で届けるのか──
それを決める“構築者の視点”がなければ、
AIはただのコピー製造機にしかならない。
だから今、必要なのは「AIを使うスキル」ではなく、
“AIに何を作らせるか”を決める力なんだ。
AI × DRM 構築の5ステップ【実践編】
ここからは、実際に僕がAIを活用してDRMを構築しているステップを紹介する。
誰にでも応用できる形にしているけど、
大切なのは「なぜこれをやるのか?」という意図を常に持つこと。
Step1:問いの定義とペルソナの明確化
まず、「誰に何を届けるのか?」を徹底的に言語化する。
ここを曖昧にしたままAIに出力を依頼しても、
言葉は出てくるけど、“届かない構造”になってしまう。
ChatGPTを使って、以下のような問いを投げかけてみるのも有効だ。
このテーマに悩む人は、普段どんな情報を探しているか?
彼らの「問い」は何か?
どんな言葉なら“自分のことだ”と感じるか?
この時点で、すでにDRMは始まっている。
Step2:無料プレゼント(PDF)の再構成
PDFは「誰でも無料で受け取れる」代わりに、
“関係性の扉を開く最初の一撃”として重要な役割を持つ。
持っている教材や知識を、AIを使って:
読者視点に再構成
誘導性の高いタイトルを提案
メリット構成や事例の挿入
ストーリー型 or ノウハウ型の最適化
などを行うことで、単なるPDFが“動線の核”に変わる。
Step3:LPとステップメールの生成
ここはまさにAIの真骨頂。
LPは、構成テンプレ+ペルソナ情報を入れてChatGPTに生成依頼
デザインはノーコード(ペライチ、STUDIOなど)で即完成
ステップメールは、「問題提起 → 共感 → 解決 → 提案」の流れを
一通ずつ設計して、AIに具体化させていく
この時、文章の整合性と“語り口の統一”に意識を向けることが大切。
Step4:Google広告で検証
作った仕組みは、「出してみなければ意味がない」。
1日1,000円〜2,000円の小さな広告でも、十分な検証ができる。
タイトルとリード文を3パターン用意(AIで生成・人が選別)
CTR(クリック率)とCVR(登録率)を観察
反応が低いパターンは即改善→再テスト
広告は「世界との接触面」。
言葉が現実に通じるかどうかを試す、もっとも実戦的な場所だ。
Step5:当たった構造をブログ・SNSに再展開
反応の取れた構造・問い・言葉を、
今度はSEO記事・ブログ記事・思想投稿に落とし込んでいく。
SEOでは「キーワード+構造」で流入を増やす
SNSでは「思想・問い」で共感を深める
どちらも、“世界観の拡張”としての役割を持たせる
ここまで来てはじめて、“DRM全体”が立ち上がる。
構築された“問い”こそが、世界と自分をつなぐ
ここまでの仕組みづくりを通して、
僕は一つのことを確信した。
構築とは、単なる効率化でも、売上のためのテクニックでもない。
それは、「自分の問い」と「誰かの現実」を繋ぐための“橋”なんだ。
DRMは、ただ売るための技術ではない。
「問いを持った人間が、問いを抱える他者と出会うための構造」だ。
たとえば──
なぜ伝わらないのか?
なぜ届かないのか?
なぜ売れないのか?
そんな問いがあるからこそ、
ステップメールが必要になる。
共感の導入が必要になる。
順番と設計が必要になる。
つまり、「問い」があるから、「構築」が生まれる。
そして、それが「誰かの問い」と接続したとき、
“ただの導線”が、“世界とつながる言葉”になる。
最後に──あなたの問いを、あなただけのDRMへ
AIは、確かにすごい。
DRMの仕組みも、完成されたノウハウだ。
でも、それだけでは足りない。
なぜなら──
“あなたの問い”がなければ、それは誰の言葉でもないからだ。
AIは言葉を出してくれる。
でも、それを“意味あるもの”にするのは、君の中にある問いだけ。
なぜ、このテーマに向き合うのか?
なぜ、この人たちに届けたいのか?
なぜ、この商品、この言葉、この構造なのか?
それを突き詰めていくこと。
その問いに“構造”という答えを与えること。
それこそが、君にしかできないDRMの始まりなんだ。
AIは手段だ。
DRMは構造だ。
でも、“思想”は、君にしか持ち得ない。
だから僕は、これからもこう思い続ける。
マーケティングとは、問いと構造で世界とつながる営みである。
そして──
コピーライティングとは、問いを言葉にし、構築として届ける技術である。
問いがある限り、DRMはただの仕組みでは終わらない。
そこに“世界を動かす言葉”が宿る。
それが、僕の信じるAI×DRMのあり方だ。