なんとなく、しんどいなって感じることってありませんか？
心がモヤモヤしているのに、それが何なのか、自分でもうまくわからなくて。
「疲れてるのかな」
「気のせいかもしれない」
そうやってごまかしながら、毎日を過ごしてしまうことってあると思うんです。
僕もそうでした。
ちゃんとやってるはずなのに、なんだか心が重くて。
でも、それを誰かに話すのは、ちょっと怖かったんです。
「そんなの大したことないよ」って思われるのが嫌で。
だから、自分でも理由がよくわからないまま、ずっと抱えていました。
強がることで、かえって苦しくなった
僕は、強く見せたかったんだと思います。
弱音を吐かないほうがカッコいいって、どこかで思っていたし、
誰かに心配をかけるのも、迷惑をかけるのも嫌だったからです。
だから、しんどくても「大丈夫」って顔をしていました。
本当は、「無理してるんだよね」って気づいてほしかったのかもしれません。
でも、どう甘えればいいのかもわからなかったし、
「甘えたい」なんて思ってる自分のことを、自分で責めていました。
だから、誰にも言えなくなって。
どんどん自分の中にフタをして、
気づいたら、本当の気持ちが見えなくなっていました。
感情に名前がついた瞬間
ある日、友だちとの何気ない会話の中で、こう言われました。
「それって、寂しかったんじゃない？」
そのひと言を聞いたとき、胸の奥がふっと軽くなった気がしたんです。
ずっと正体のわからなかったモヤモヤに、名前がついたような感じがしました。
「ああ、僕は寂しかったんだ」
そのことに気づいた瞬間、自分のことを少しだけ許せた気がしました。
寂しいって思うことは、弱いことじゃなかった。
ただ、人にそばにいてほしいだけだった。
たったそれだけのことなのに、それに気づくまでにすごく時間がかかっていたんだなって、思いました。
気持ちに名前をつけるということ
僕はそのとき初めて、気持ちに名前をつけることの大切さを知りました。
それまでの僕は、なんとなくしんどくても、
「気のせいだ」とか「がんばりが足りないんだ」って思うようにしてきました。
でも、ちゃんとその気持ちに名前をつけてみると、
少しずつ、自分のことをわかってあげられるようになったんです。
たとえば、「これは寂しさだ」って気づけるだけで、
「そうか、僕はさみしかったんだね」って自分に声をかけられるようになる。
それだけで、気持ちがほんの少しだけ落ち着くこともあります。
気持ちに名前をつけるって、自分を大事にするってことなんだと思います。
そっと気持ちに名前をつけてみて
もし今、あなたにも「なんとなく苦しい」と感じている気持ちがあるなら。
その気持ちに、そっと名前をつけてあげてほしいなって思います。
「これは、さみしさかもしれない」
「ほんとは、わかってほしかっただけかもしれない」
そんなふうに、自分に話しかけてみるだけでいいんです。
誰かに話さなくてもいい。
声に出さなくてもいい。
ただ、自分が自分の気持ちに気づいてあげること。
それだけで、心が少しあたたかくなることもあるから。
僕はそれをきっかけに、自分と少しだけ仲直りできた気がしています。
だから、あなたもきっと大丈夫です。
そのままで、大丈夫です。
